Talk about VECLOS

大人気を博したNHK連続テレビ小説『あまちゃん』の主題歌の作曲で知られ、現在放映中のNHK大河ドラマ『いだてん』でも音楽を担当する大友良英さんは、世界的に活躍するフリージャズ奏者でもある。その大友さんにVECLOSのオーバーイヤーヘッドホンと、インナーイヤーヘッドホン(イヤホン)をお使いいただいた。まずは感想からうかがってみた。

VECLOSのヘッドホンは、
分離が特別いい。

―大友さんは日ごろ、どんなときにヘッドホンを使いますか。

主に音楽制作のとき、自宅のスタジオで使います。音楽制作は基本的にスピーカーを使っていますが、細かい部分とかスピーカーだけじゃ聴ききれないところもありますよね、そういうときにヘッドホンを使います。あとは深夜。遅い時間になったらヘッドホンを使います。

―いつもはどんなヘッドホンを使っているのですか。

開放型と密閉型のヘッドホンを使い分けています。かけていて楽なので主に開放型を使うことが多いんですけど、すごく細かいところをチェックしたい時にはノイズが入ってこない密閉型を使います。スタジオで楽器の演奏をレコーディングする時も音漏れしてしまうので密閉型を使っています。

大友良英

―いまVECLOS HPT-700をお使いいただいていますが、音楽制作用と一般的な音楽鑑賞用のヘッドホンではどうちがうのでしょうか。

制作の現場ではとにかくクセがないものがほしいんです。でも僕はヘッドホンにしてもスピーカーにしても、世の中にあるものは基本的にクセがあると思っていて、たとえば低音がグンと出ていい感じにグルーヴィーに聴こえちゃうヘッドホンってありますが、ああいうのは仕事には全く使えない。なんかいい感じに聴けちゃうってのは音楽制作ではダメなんです。その点、VECLOSのヘッドホンはすごく良いです。特に分離が圧倒的にいいね。分かりやすい。たとえばいろんな楽器が何種類も合ったりするとき、チェックではそれを聴き分けなきゃいけないわけです。普通は多少ごちゃっとするところでも、VECLOSは分離がとてもいいので、音がよくわかります。

―総勢18人だった「あまちゃんビッグバンド」のような大人数の演奏でも聞き分けられるのですね。

そうです。ちっちゃい音で背景に隠れちゃう隠し味のような音でも「あれ、この人、間違ってる」っていうのまで聴こえる(笑)。だから録音のチェック用に本当にいいです。

大友良英

VECLOSのかけ心地はパーフェクト!
遮音性が高くて外のノイズが聞こえないのも素晴らしい。

―仕事で長時間使うとなると、かけ心地もかなり重要ですよね。

そう。これも大事なことですが、ヘッドホンって締めるのがキツいと頭痛になるじゃないですか。僕、もともと頭痛持ちだから本当にダメなものもあるんだけど、VECLOSは僕にとってパーフェクト! イヤーパッドの感じがいいのかな、この柔らかい部分が好きだな。本当に疲れなくていいです。

実はうちは高速道路のすぐ脇にあるんですよ。まぁ、そのおかげで音が出せるんですけどね。一応遮音はしてますが低域がどうしても漏れて、通常ヘッドホンをしていてもこの低音が聞こえるんです。でもVECLOSだと気にならなかった。

―インナーイヤータイプのVECLOS EPT-500も使っていただきましたが、こちらはいかがでしたか。

これも文句なく良いですよ。すごくいい。インナーイヤータイプのヘッドホンって音楽制作では使わないから、これを使うのは完全に楽しみとして音楽を聴く時だったんだけど、飛行機の中で聴くのに最高でした。やっぱり外の余計なノイズに邪魔されない感じはありますね。飛行機って本当にうるさいじゃないですか。

大友良英

―ではインナーイヤーは制作用というより、鑑賞用なんですね。

そうですね。でも僕の場合ツアーも多いので、行った先のホテルで音源をダウンロードしてチェックすることもあって、そんな時にはモニターとして使うけど、ものすごく便利。音の傾向はオーバーイヤーのVECLOSと似ていると思います。

大友良英が聞き分けた、
チタンモデルとステンレスモデルとの違いとは?

大友良英さんには、オーバーイヤーヘッドホンはチタンのHPT-700、インナーイヤーヘッドホンはチタンのEPT-500をお使いいただいている。VECLOSにはステンレスハウジングのヘッドホンもラインナップしているので、この機会に大友さんに聴き比べをお願いしてみた。

―今日はステンレスモデルもお持ちしましたので、比較試聴して感想をきかせていただけないでしょうか。

ぜひぜひ。ステンレスのモデルの音、聴いてみたかったです。さっそく聴きましょう。

大友良英

(1960年代に録音されたビル・エヴァンストリオのライブ盤で試聴して)いいね。ステンレスもすごくいい。ちょっとチタンと比べていいですか。

大友良英

(チタンハウジングのVECLOS HPT-700と比較試聴して)あ、でも違いはあるね、やっぱり。チタンのほうが音が太く感じる。僕はこっちのほうがやっぱり好きかな。ちょっとの差だよ。でも比べたら、チタンハウジング(VECLOS HPT-700)のほうを買っちゃうな。

―今度はインナーイヤーのステンレスのモデル、VECLOS EPT-500を聴いてみてください。

(同じ音源で試聴。聴き始めてすぐに)おお! こっちのほうが多分、楽しんで聴く分にはいいかも。ちょっとチタンと比べていいですか。

大友良英

(チタンハウジングのVECLOS EPT-500と比較試聴して)ステンレス(VECLOS EPS-500)のほうが、楽しんで聴くのにはいいかもね。チタンはすごいクリアでシャープに鳴っていて、ステンレスには空気感がある。素材の違いについては、ヘッドホンよりインナーイヤーのほうが違いを強く感じますね。チタンは「仕事しろ」って言われてる感じ(笑)。だからツアーに持っていくんだったら、ステンレスのモデルのほうがいいな。適度に響きがあって聴いていて楽しいです。

大友良英

Profile

音楽家

大友良英(おおとも よしひで)

1959年横浜生れ福島育ち。ノイズや即興、フリージャズの現場をホームグラウンドとする音楽家、ギタリスト、ターンテーブル奏者。一方で、映画やテレビの音楽を山のように作る。活動の場所は日本のみならず欧米、アジアと多方面にわたる。美術と音楽の中間領域のような展示作品や一般参加のプロジェクトやプロデュースワークも多数。震災後は故郷の福島で「プロジェクトFUKUSHIMA!」を立ち上げ、現在に至るまで様々な活動を継続中。またその活動で2012年には芸術選奨文部科学大臣賞芸術振興部門を受賞している。2013年「あまちゃん」の音楽でレコード大賞作曲賞ほか数多くの賞を受賞。2014年よりアンサンブルズ・アジアのディレクターとしてアジア各国の音楽家のネットワークづくりに奔走中。また2017年には札幌国際芸術祭の芸術監督を務める。2019年NHK大河ドラマ「いだてん」の音楽を担当。